シスコの空に国連ブルーの青空広がる

「世界連邦世界大会に出席して」について、1995年夏頃に書いたものです。
国連議員総会へ望み
ー容易ではない世界連邦の実現ー
戦後の五十年は国連の五十年でもある。
今から五十年前の1945年6月26日、サンフランシスコのオペラハウスで国連憲章が制定された。
この五十年を記念して今年6月、サンフランシスコ州立大学で世界連邦世界大会が開催され、私はこの「国連改革」の会議に出席した。
1、平和の象徴ではない
国連は第二次世界大戦の戦勝国により戦後世界を管理する機構として誕生した。
多くの日本人が抱くような平和のシンボルではない。
事実、国連の原文は The United Nations つまり連合国であり、本来は第二次世界大戦で日独伊と戦った「連合国」が正確な訳であった。
それをあえて国連と訳されたことによって、多くの日本人は国連の性格が分からなくなってしまった。
国際社会は国が主人公で成り立っており、いわば国際的な無政府状態、半ば無法社会である。
無政府状態や無法社会を支配するのは常に暴力である。
そのために国際社会を「一つの世界」として国連を改組して世界連邦を実現しようというのが今回の会議ある。
世界連邦は具体性の乏しい夢物語だとの批判があることは承知している。
また現在、国連憲章の改正として検討されている旧敵国条項の削減と安保理常任理事国の増員にしても、これだけのことで結論にまでかなりの時間を要するだろうことを見ても、世界連邦の実現はとてもとても容易でない。
しかし私はその希望を失っていない。
2、世界議会を目指して
カナダ国会はカナダ政府に国連議員総会の設立の支持を勧告している。
この総会は各国議会で選出された議員で構成されるもので、市民を代表するものである。
国連総会は各国政府の代表により構成され、総会決議には法的拘束力がなく、遵守の義務を負う国際法規となっていない。
新たに国連議員総会を設けて、国連は二院制となり、いずれ法的拘束力を認めて、世界議会となりうるものである。
世界連邦の先駆的実例であるEUの欧州議会も最初は各国政府任命による議員で構成され、権限が弱かったが、現在では議会の選任を経て直接選挙で選ばれるようになった。
国連議員総会の実現も不可能ではない。
ただ問題は各国政府が賛同するかどうかである。
今回の会議で世界百カ国、国連NGO60団体が参加した。
国連NGOは五十年前のサンフランシスコ会議で、ソ連の労働組合がオブザーバーとして国連に加盟したいとの意向から、経済社会などの分野に参画できるようになった。
しかし軍縮平和については参画できない。
世界連邦は国連NGOのカテゴリーⅡに属し、経済社会理事会の諮問的地位にあり、安全保障理事会の事項については非公式に活動している。
今後これらの分野に参画できるようにする必要があろう。
3、パレードし改革訴え
会議終了の翌日の6月26日、クリントン大統領、ガリ事務総長らがセレモニーを行っているオペラハウスまで国連NGOリーダ−らとパレードし、国連改革を訴えた。
その日サンフランシスコは国連ブルーの青空が広がり、街も国連一色であった。
国連出版から届いたカタログ(2)

国連出版から郵送された06年のカタログは、消印を見たら、ニューヨークの国連本部からではなく、インドからだった。
郵便料金23ルピーは英語で分かるが、消印はインドの現地語。地名は読み取れない。
日付けと思われる、16.6.06は、2006年6月16日?
今月は11月、暦が西暦ではないのだろうか?
郵送料を削減するために、インドの、あるところより大量に世界中にばら撒かれたのだろうか?
この写真の表紙にある写真は、白黒。
「1946年1月10日、第1回の国連総会」とキャプションがついている。
続いて「イギリス、ロンドンにある中央ホール」とある。
国連の第1回総会はニューヨークにある国連本部ではなかった。
それも1月・・
総会は今では、この時期に行われているのに・・
第2次世界対戦の戦勝国、わずか51カ国が集まっただけなのに、数えてみると、会場には100人以上が席に、壁にも溢れる立見席。
戦後国際政治の秩序維持にかける各国の熱意が感じられる。
国連出版から届いたカタログ
ニューヨークの国連プラザ2丁目にある国連出版部から本のカタログが郵送で届いた。
何で今頃?
1995年、国連創設50周年に国連ショップの通信販売で、50周年記念ロゴ入りのTシャツ、トレーナー、キャップ、マグカップ、キーホルダー、バッジ、名刺入れ、トートバック、写真集・・相当な商品を買った。
そのときの国連事務総長は、エジプトのガリさんだったが、前のデクレアル事務総長の顔写真つきの本も無料で送られてきた。
それから10年、ブロガーの住所がパソコンに登録されていたのか、今回、それ以来の国連からの郵送物だった。
ペラペラめくっていると、「VOICES OF HOPE」という本が紹介されていた。
「Adolescents and the Tsunami」
津波がそのまま英語になっている内容のようだ。
「China in a Globalizing World」という本もあった。
ざっと眺めて、人権、環境、経済、開発・・
時代が反映されているのか、時代はもう国家の安全保障から地球と人間の安全保障に動いていることが実感される。
国際刑事裁判所
現在の世界には、国際法を起こした個人の責任を起訴する常設の機関はありません。
このような状況の下では、国際社会の取りうる唯一の手段は、制裁、貿易の禁止あるいは軍事力の行使しかありません。
こうした措置は、罪を犯した政策決定者や取り巻き個人よりも、罪のない一般の市民を苦痛に追い込む結果となります。
法の支配を犯罪者個人に対して、より厳密に的を絞り込むことにより、公正かつ実効性のある国際法を期待することができます。
それゆえ国際刑事裁判所が必要なのです。
国際刑事裁判所とは、民族紛争、国際紛争に絡む戦争犯罪や重大な人権侵害を犯した個人を裁くための国際管轄権を有した常設司法法廷です。
国際刑事裁判所は、係争に関する管轄権が国家に限定されている国際司法裁判所とは違い、個人を起訴の対象とします。
またルワンダや旧ユーゴスラビアの戦争犯罪法廷とは異なり、年代または地勢的条件に左右されない管轄権を目指します。
この裁判所の設置によって、国際社会は初めて侵略、大量殺戮、戦争犯罪などを犯した個人を罰するための、強力な手段を得ることができるといえます。
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世界連邦の目標

国際社会は相互に大使などの外交使節を交換し、外交関係を通じて維持される。
国際政治は国家の意思に基づき行われるが、国家間で利害の衝突が生じた場合、国家権力を背景に激しく対立し、行く突くところは武力行使に戦争まで発展する。
これにより問題解決が図られる。
まるで子供の喧嘩のように。
国際政治は力の政治。
世界連邦なるのもがある。
世界が一つの国、いわば世界国家。
この世界連邦の目標の一つは、この力の政治を法の支配に代えること。
国際社会における力の秩序ではなく、国家間における法の支配により、戦争をなくすこと。
国際社会が誕生して300年。
ヨーロッパに宗教戦争が勃発して、キリスト教社会から、近代国家が出来上がった。
この国際社会では、国家が最高の権威になっているから、問題が生ずる。
いわば国際社会は現代における戦国時代。
戦国時代に群雄割拠していた戦国武将が、主権国家における国家元首。
換言すれば、現代国際社会は21世紀のアンシャン・レジーム(旧体制)、21世紀の封建体制と言うべきもの。
国家の最高の権威をより高次の国際機関に権限委譲することが、恒久的な世界平和を実現できる唯一の方法。
そのシステムにすればよい。
国際社会は半ば無政府状態、無法社会。
これを世界連邦による世界政府、法の支配する国際社会に改革していくこと。
具体的には、国連総会を参議院として、人口比による衆議院を新たに設け、世界議会を構成する。
また国際司法裁判所を世界裁判、安保理を内閣として世界政府に。
このモデルはEU。
世界連邦の目標は、恒久的な世界平和を実現すること。
世界史から見れば、もうそこまで来ている。
国連の集団安保体制
国連は集団安全保障の体制、方式をとって、平和を維持する。
この方式は、世界中の国が武力を行使しないことを約束して、その約束に反して行使した国がいれば、他のすべての国が一緒になって、その国に対抗する。
冷戦終結後にモデルケースがあった。
湾岸戦争。
国連安保理で協議が始まった。
アメリカがまず相談するのはイギリス。
同調する。いやサッチャーはむしろけしかけた。
次にフランス。その提案に多少のためらいがあるものの、正面だって反対しない。
冷戦時代なら、拒否権を行使するロシアもしぶしぶ。
中国も拒否権を行使できる立場だが、アメリカを刺激したくない。
中国ができるのは、よくできて欠席まで。
そこで安保理は決定した。
国連は直轄の軍隊を持たない。
国連加盟国の陸海空軍が共同して、集団で平和維持に当たる。
したがって、加盟国の力というものを基礎にして集合し、平和の破壊に対処していくもの。
国連が各国に軍備の保有を認めた上で、平和の維持を図ろうとするなら、国連による平和といっても、実態は実質上、国家間の武力闘争。
結局、平和のために戦争を行うことに。
国連は、そこに大きな矛盾を抱える。
参考文献:「平和の条件ー世界連邦の目標と構想」(中日出版)
http://www5e.biglobe.ne.jp/~tokai/news/html/okuda/honn.htm
国際連合の根本問題

国際連合は主権の間の自発的な協力を基礎に動いているに過ぎない。
それゆえ国連が誕生しても、恒久平和を望むべくもなく、国家間で対立し、戦争が繰り返される。
国際連合の根本問題がそこにある。
「国連は加盟国の主権を尊重した上で、各国の行動の調和を図るための中心になるに過ぎず、そこでは軍備を持つことも、交戦権を行使することも、基本的には各国の判断に委ねられる」(奥田広隆著「平和の条件」)
「また国連は加盟国に対して命令を発する権限すらなく、平和を乱すなどの国家に対し、国連総会で勧告決議がなされても、勧告を受けた国は、度重なる非難にもかかわらず、ほとんどこれを無視して勝って放題にしている」(前掲書)
そもそも総会決議には順守の義務を負う国際法規としてみなされていない。
「法的拘束力を持つ安保理の決定では、加盟国もそれに従わなければならない強い強制力はあるが、それでも決定に加わる15の理事国のうち、米英ロ中仏の5大国は、国連憲章が改正されない限り、恒久的に常任理事国の地位にあり、拒否権まで与えられている」(前掲書)
国連は小国に対しては強制行動をとることができても、大国にはそれができない。
大国の平和侵害には、国連は無力であり、そもそもそうしたシステムになっていない。
これが国際連合の根本問題なのだ。
参考文献:「平和の条件ー世界連邦の目標と構想」(中日出版)
http://www5e.biglobe.ne.jp/~tokai/news/html/okuda/honn.htm